セルビスやさしいストーリー『LAST LIVE ラストライブ』

セルビスの営業の現場で実際に起こった心あたたまる「やさしいストーリー」。
今回は堺市の葬儀会館「おおとりメモリアルホール」で執り行われたある男性のお葬儀の様子を綴った作品をご紹介します。
それは激しい雨が降っていた日のこと、一本の訃報の電話が入りました。
「30代男性 交通事故」—。
警察まで故人様のお迎えに上がらせていただき、ご遺族の方と打ち合わせをする中でわかったことは、その日、目前に迫ったバンドのライブのための練習が終わり、自宅へ向かう帰り路に自転車で走行中、大型トラックに轢かれてお亡くなりになられたとの事…。事故当時、大雨で視界がとても悪く、転倒してしまったのだそうです。
ご両親は深い悲しみの中、「ライブに出させてあげたかった」「ステージに立っている姿を見たかった」と、何度も私にお話しくださいました。
私は「故人様に今何をして差し上げることが出来るだろう」と、スタッフ全員で一丸となって考えました。そして、故人様のお兄様から伺ったバンド仲間の方々に連絡を取り、ご両親にはサプライズで、お通夜の後に故人様の最後のライブを開催することをご提案させていただいたのです。バンド仲間の方々も「Aのためにも、是非」とすぐさま快諾してくださいました。
通夜式当日、大勢の方がご参列になられる中、お通夜の読経も滞りなく終えて、閉式を迎えました。宗教者が退席後、各々に楽器を持ったバンドのメンバーの方たちが一人、また一人と、故人様の周りに集まりだし、故人様を含めて5人のメンバーが式場の中央に揃った瞬間、故人様のラストライブが始まりました。
祭壇中央に掲げられた故人様のギター、そして泣きながら必死に奏でられるバンド仲間たちの演奏を聴き、ご両親のみならず、その場に居合わせた誰もが、涙をこらえることが出来ませんでした。
式後、「まるでAがそこに立って演奏しているようで、本当に嬉しかった。ありがとう」というお言葉をいただきました。
翌日のご出棺の際にも、式場からお棺が見えなくなるまで続いた、故人様とバンド仲間の方たちの魂のこもったザ・イーグルス「デスペラード」が、今も耳に残っています。
これからも私は「故人様のために、何かして差し上げることはないのか」を一生懸命に考え、亡き方の声に耳を傾けられる仕事を遂行してまいります。

※セルビスグループ共栄会主催
セルビス やさしいストーリーコンテスト入賞作品
お客様や従業員、お取引先の方々が、セルビスグループの商品・サービス・仕事を通して体験した、やさしさにふれて心あたたまる物語を集めたコンテスト。沢山の物語の中から、入賞作品を1つご紹介します。
※セルビスグループ共栄会とは
セルビスグループのお取引先約140社で運営している協力業者の会です。


